頻尿の原因は様々ありますが、今回は頻尿の原因の一つである【膀胱炎】についてお話したいと思います。

膀胱炎の症状

膀胱炎は、急性膀胱炎、慢性膀胱炎、出血性膀胱炎、間質性膀胱炎と4つに分かれます。

症状として、トイレの回数が増える、排尿時、下腹部の痛み、尿の濁り、残尿感などです。

症状自体はどの膀胱炎でもほとんど同じですが、症状の度合いが変わってきます。

急性膀胱炎の症状

突然トイレが近くなる症状が出たり、排尿直後に痛みを感じる、残尿感がある場合、急性膀胱炎である可能性がとても高いです。

また、膀胱炎の時には白血球が増えるため、尿が白っぽく濁ります。

膀胱内の炎症が進むと、排尿痛のみならず、下腹部の強い痛み、尿の臭いが強くなったりします。

さらに、炎症によって膀胱内の粘膜が傷つき出血をすると目視でも確認できるほどの血尿がでることがあります

女性は、生理時の血と血尿の違いが曖昧になりますが、この場合目視のみで原因を決めることが難しいです。

高熱がでることはありません。

もし、上記の症状と高熱が出てしまった場合、炎症が腎臓に達してしまっている可能性があるため、すぐに受診しましょう。

慢性膀胱炎の症状

急性膀胱炎と症状は同じですが、慢性膀胱炎の場合、それらの症状が軽いの特徴です。

排尿直後になんとなくすっきりしないといった残尿感があったり、排尿痛もそこまで痛くないといった状態です。

症状が軽いため、膀胱炎を繰り返し起こしており、気付いたら慢性化してしまっているケースがほとんどです。

膀胱が長期間炎症を起こしてしまっているため、完治までにはとても時間がかかります。

出血性膀胱炎の症状

膀胱炎の症状に加え、血尿、微熱を伴います。炎症がひどくなると、尿が真っ赤になったり、尿の中に血の塊が混じります。

原因菌がアデノウイルスによるものが一番多く、小さいお子様に発症しやすいため、微熱があったり、トイレ後の様子がいつもと違った場合、尿を確認しましょう。

また、アデノウイルスなどの細菌が原因菌ではなく、抗がん剤や漢方や薬の副作用などでこのような症状がでることもあります。もしそのような場合にはすぐに医師と相談しましょう。

間質性膀胱炎の症状

急性膀胱炎や慢性膀胱炎の場合、排尿後に痛みを感じますが、間質性膀胱炎は尿を膀胱に溜めている時や、尿を我慢している時に痛みを感じるのが特徴です。

尿検査では、膀胱炎の原因菌が見つからず、異常がないと診断されますが、膀胱炎の症状が続いている場合、間質性膀胱炎と診断される可能性が非常に高いです。

また、精神的なストレスにより、症状が悪化します。

腎盂腎炎の症状

急性膀胱炎の症状ととてもよく似ていますが、強い腰痛や背中の痛み、血尿がある場合、腎盂腎炎を併発していることがあります。

膀胱に感染し、炎症を起こした細菌が腎盂や腎臓にまで広がり各所で炎症を起こしてしまっている状態です。

また、高熱もでるため、全身がだるくなり、とてもつらいため、検査後入院し治療する可能性が高いです。

膀胱炎の原因は

膀胱炎は、尿道から入り込んだ細菌が膀胱に達して感染し、膀胱の粘膜で炎症を起こすことが原因です。

原因菌には、大腸菌やブドウ球菌属、プロテウス、アデノウイルス、肺炎桿菌属、腸球菌属などが挙げられます。

その中でも大腸菌が原因菌の70〜95%を占めています。

しかし、症状が軽いと一般の検査ではこれらの細菌が発見されないため、クラミジアやウレアプラズマ、マイコプラズマなどの菌による可能性も考えられています。

男性よりも尿道が短い女性の方が、膀胱炎になりやすく、一生のうち一回は経験すると言われています。

細菌が膀胱へ侵入してくる原因は、風邪やストレス、疲労により体の免疫力が落ち、菌に対する抵抗力の低下が最も大きいです。

抵抗力が下がっている時に、性行為や陰部を不衛生にしていると菌が侵入しやすくなります。

また、膀胱の中で尿が溜まっている時間が長くなると細菌が繁殖し膀胱炎になるため、尿を我慢すると膀胱炎になりやすいです。

特に女性の場合、妊娠時には大きくなった子宮が尿道や膀胱を圧迫するため頻尿状態になりやすいためトイレの回数が増えます。

体も自由に身軽に動かし難いことから尿を我慢してしまい膀胱炎になる方が非常に多いです。

膀胱炎を薬で治す

膀胱炎は原因菌に対する抗生物質の服用、日常生活での注意点を守ることにより、短期間に治すことができます。

膀胱炎に最も効果のあるST合剤やサルファ剤などの薬剤が欧米では推奨されていますが、日本では使用制限があるため、ニューキノロン系薬や新経口セフィム系薬などが処方されることが多いです。

日常生活では、安静を保ち、水分を多めに摂取することを心がけましょう。

水分は冷たすぎるもの、カフェインの多いもの、アルコールは避けましょう。

また、刺激物は膀胱に負担がかかるため、治療中の摂取は避けてください。

薬を服用しなくても、上記の注意事項を守るだけで急性膀胱炎の方は26%の確率で2週間以内に自然に治ります。

しかし、慢性膀胱炎、間質性膀胱炎の方は、薬は処方されるものの、治療が長期間に及んでしまう方がほとんどです。

気長にリラッスして症状を抑えていきましょう。

膀胱炎は何科?病院での検査方法とは

膀胱炎の症状で悩んでいる方は、泌尿器科、婦人科、内科もしくは専門医院での受診になります。

慢性膀胱炎や間質性膀胱炎など長期的に治療が必要な方は内科などではきちんとした治療を受けられない可能性が高いため、専門医院での受診をおすすめします。

膀胱炎の症状の場合、まず初めに問診、もしくは尿検査により、膀胱炎の原因を探します。

尿検査は、個室に入り、紙コップなどに中間尿を採取し、提出します。稀ですが、病院によっては尿道から管を入れ、尿を採取することもあるため、気になる方はどちらの採取方法なのか事前に問い合わせておくと安心です。

尿検査後、尿の中の白血球による膿尿、尿の中の細菌である尿細菌が見つかれば急性膀胱炎と診断されます。

間質性膀胱炎の症状「検査で異常がない場合」には

間質性膀胱炎は尿を膀胱に溜めている時や、尿を我慢している時に痛みを感じるのが特徴です。

尿検査では、膀胱炎の原因菌が見つからず、異常がないと診断されますが、膀胱炎の症状が続いている場合、間質性膀胱炎と診断される可能性が非常に高いです。

症状の度合いには波があり、頻尿症状のみの日もあれば、日常生活に支障をきたすほど強い下腹部の痛みを感じることもあります。

間質性膀胱炎は、尿が少ししか溜まっていなくても不快感があり、残尿感があります。

過活動膀胱という病気と間質性膀胱炎の症状は似ていますが、過活動膀胱は膀胱が活発に働くことで急激な尿意と排尿後、残尿感が全くないのが特徴になります。

間質性膀胱炎の原因は

先ほども記載した通り、間質性膀胱炎は膀胱炎の原因である細菌は見つかりません。

何かしらの影響で膀胱の粘膜が炎症を起こしてしまっている、自律神経の乱れによるものなど様々な憶測が出ています。

間質性膀胱炎の治療は

間質性膀胱炎の原因が不明なため、完治することは難しいとされています。

抗生物質を処方する病院などもありますが、原因菌がないため効果はあまりないのが実情です。

唯一保険適応内で過活動膀胱炎に効果のある治療法に「膀胱水圧拡張術」というものがあります。

ただ、治療を行える病院や医師が限られます。

他にも、膀胱炎の症状自体は軽減できないものの、間質性膀胱炎の症状である腰痛や、下腹部の痛みに対する鎮痛剤は病院で処方されます。

膀胱炎の治療後の予防は

膀胱炎は、短期間で治療できるものの、完治してから再発の確率が非常に高い病気です。

日常生活の中で、膀胱がいっぱいになるまで尿を溜めすぎないことを心がけることが膀胱炎の予防策になります。

そのためには、まずトイレを我慢しすぎないことがなによりも大切になってきます。

膀胱の中で尿が溜まっている時間が長くなると細菌が繁殖し膀胱炎になるため、尿を我慢すると膀胱炎になりやすいです。

また、体、特に下半身の冷えは膀胱付近に血液がうまくまわらず排尿に関わる臓器や筋肉を鈍くし、膀胱の粘膜が刺激されます。

そのため、膀胱炎になり頻尿の症状がでる可能性があるため、冷え性の方や下半身が冷えるような環境は注意が必要です。

次に、尿道口を清潔に保つことが重要になってきます。

膀胱炎は尿道から細菌が侵入してくることが原因になるため、細菌を侵入させないよう、陰部を清潔に保つことを心がけましょう。

陰部を清潔にするにあたって、日常生活での排尿・排便後は前から後ろに向けて拭いたり、生理用ナプキンや尿漏れパットなどはこまめに取り替えましょう。

ただし、シャワーなどで強く洗ったり、ビデの使いすぎは逆効果になる恐れがあります。

また、尿道にまで入ってきた細菌は、早い段階であれば、排尿により洗い流すことができます。

水分を多めに取り、トイレの回数がもともと少ない方は、最低でも1日6回トイレでの排尿を意識しましょう。

また、性行為後はすぐに排尿することで膀胱までの細菌の侵入を防ぐことができます。

最後に、体調管理です。

菌に対する抵抗力が下がると細菌は侵入しやすくなってしまいます。

風邪やストレス、疲れなどは要注意です。

規則正しく、バランスの良い食事を心がけましょう。

また、欧米ではクランベリージュースやパイナップルジュースが膀胱炎予防に良いと言われています。

膀胱炎(間質性膀胱炎)の原因と症状のまとめ

膀胱炎は、急性膀胱炎、慢性膀胱炎、出血性膀胱炎、間質性膀胱炎と4つに分かれます。

尿道から入り込んだ大腸菌や、ブドウ球菌属などの細菌が膀胱に達して感染し、膀胱の粘膜で炎症を起こすことが原因です。

男性よりも尿道の短い女性の方が、細菌が膀胱に達する確率が高いため、膀胱炎になりやすく、20歳~40歳の女性の25%~35%が経験している病気になります。

急性膀胱炎の場合、短期間で完治しますが、慢性膀胱炎、間質性膀胱炎の場合、治療が長期的になり治りにくいと言われています。

間質性膀胱炎は膀胱炎の症状はあるものの、原因菌が尿検査により検出されません。

唯一保険適応の間質性膀胱炎の治療法で膀胱水圧拡張術というものがありますが、大きな手術となります。

膀胱炎は、短期間で治療できるものの、完治してから再発の確率が非常に高い病気です。

膀胱炎の再発、予防は日々の意識して行えるものばかりです。

「膀胱炎の治療後の予防は」に記載していますのでぜひ一読してみてください。